日に日に寒くなってきております。
でも「そろそろ毛布だそうかなぁ」なんて思った日に限って暖かい夜だったり。
また二度寝という恐ろしい罠も張り巡らされるようになりました。
どうも、最近その罠に引っかかりまくりの「せ」です。
くそう、布団のやつめ…。
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さて今回は11月11日に行われた
「くまもと自然と文化の学芸員」養成講座 第6回目のレポートです。
今回は会場を倉岳町棚底の公民館に移しての開催です。
ここで地域資料の調査方法と民俗調査方法についてを
実習を通して学ぶのがテーマです。
今回の講師は熊本県文化企画課の松橋収蔵庫に勤務されている
國本信夫さん(担当は民俗)です。

※現在松橋収蔵庫では「ちょっと昔のくらし探検4」という企画展が開催されています。
近くに寄られた際はぜひ見て行かれることをお勧めします。


午前中は地域資料や調査方法についての講義です。
これは國本さんが実際に行なってきた方法を解説されました。
校区の歴史を調査して報告書にまとめたり、ホームページを作成したり
様々な方法で発信されています。

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↑一番奥の机に座られているのが今回の講師の國本さんです。

加えて民俗調査の方法についても講義がありました。
民俗調査の方法としては、聞取りという方法が用いられます。
これはまぁ、平たく言えば「話を聞く」方法です。
※ここらにはいろいろ議論があるのですが、それはまた別の機会に。
こちらからの質問を相手に答えてもらい、そこからまた次の話題を得る…
というのが理想的な形ではあります。
ただし、これには訓練が必要です。
なぜならこちらが聞きたいことを相手が答えてくれるかわからないからです。
こちらの質問を正確に相手に伝えて理解してもらう…
これ、案外難しいです。はい。

民俗調査を行う場合、まずは「何を知りたいのか」を明らかにしなければなりません。
漫然とただ話を聞いたとしても意味が無いし、相手にとっても失礼です。
調査目的を設定して、それから調査項目(「どういうことを聞くか」)を決めます。
調査に応じて項目を作るのが一番ですが、だいたいは参考書などを参考にしながら考えます。
今回は國本さんの方で考えて頂きました。
※参考書はいろいろありますが、「せ」がよく使っているのは『新版 民俗調査ハンドブック』です。
今回の調査項目は、「年中行事」と「人生儀礼」です。
「年中行事」は一年の間に何をするのかを細かく聞きます。
「人生儀礼」は人の一生にどんな儀礼があるかを聞いていきます。

私も昔大学で民俗学を専攻していたので、この民俗調査の難しさはわかります。
極端な話、相手に「それは知らないなぁ」と言われたら引き下がるしか無いわけです。
もっとも、質問の形を変えて話を聞くと答えが出てくる場合もあるのですが。
(だから訓練が必要とか言われるわけです)
それと、私が学生の頃先輩や先生から口酸っぱく言われた注意事項がいくつかあって
例えば…
○紋切り型の聞き方をするな
○相手の話を遮らない
○聞いたことは全てノートに書け
○今日聞いたことは今日のうちに整理しろ
…などなど。特に紋切り型の質問や聞いたことは全てノートに書くことはずーっと言われました。
紋切り型の質問、というか質問項目をただ上から順に読みあげていくような質問では
その時の話題などに応じて質問することができないし、何より別に聞取りしなくていいんじゃない?
ということになりかねません。
またノートに全て書くことについては、例えば自分が用意した質問項目にそぐわない内容でも、
もしかしたらその後役立つかもしれないし、些細だと思っていた情報が
その実は大きな情報だった、ということがあるからです。

それから私が習った方法はICレコーダー類を使わない、という方法です。
ただ、これは人によって考え方が異なるのでなんとも言えません。
レコーダーなしで聞き取りを行うと、聞き間違いや思い違いを
その後に検証することが出来ない点が問題となります。
反対にレコーダーを使うと、レコーダーに頼りっぱなしでメモをしていなかったり
あるいは相手が緊張してうまく話が聞き出せなかったりすることがあります。
どちらにしても一長一短があるので、うまく組み合わせていく必要があります。

なお今回はレコーダーなしでの聞取りです。

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↑各班2,3人に1人という形で聞き取りを行います。

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↑話を聞きながらメモをとるのがまた大変です。

皆さん初めてということでとても真剣に聞取り調査を行なっていました。
この聞き取りで聞いたことをまとめることが今回の宿題として
受講生の皆さんに課されました。
A4で聞いたこと全部!を打ち込んで来てもらいます。
次回出席の際に提出していただく予定です。
「せ」は今回アシスタントでウロウロしていたので各班がどんな話を聞いているのか
詳しく聞いておりませんでしたので、どんな話が出てくるのか楽しみです。

終了後、希望者だけで発掘調査中の棚底のコグリを見学に行きました。
コグリとは石積みの暗渠で、田畑の地下を通して別の田畑へ流す仕組みとなっています。
ただ、他人の田畑の下を通して作るので、その権利関係がどのようなものだったのか
という点については現在調査が続けられているところです。
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↑蓋石を取り外した状態です。外す前の状態やその際のレポートは
これまた別の機会に行いたいと思います。

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↑コグリ見学に参加された皆さん。コグリの出口側を見学しているところです。
解説は倉岳支所長さんが時間を作って来て下さいました。

というわけで、ほぼ一日がかりで行われた第6回講座でした。
民俗調査の醍醐味や面白さを少しでも分かってもらえたのではないでしょうか。
非常に地道な作業ではありますが、地域の歴史が明らかになっていくのは
とても楽しいものだと思います。
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次回は午後から、天草市立本渡歴史民俗資料館の研修室で開催されます。
次回からいよいよ研究レポート作成に入っていく予定です。
まだテーマを考えたりしていく段階ではありますが…
(これが「産みの苦しみ」というか意外と大変です)
また、受講生の方は今回の宿題も忘れずに提出をお願いします。

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