こんにちは、資料館「せ」です。
超がつくほど久しぶりの日記です。
前回が6月末…だったような気がするのは気のせい…じゃあないですね(汗)
実はこの記事も7月中にあげようと思っていたのですが、
いろいろありまして、結果的に8月にズレこんでしまいました。
そんな超久しぶりの今回は、7月28日(土)に開催された
体験学習講座「ムクロジのシャボン玉を作ろう」のレポートです。
既に新聞やテレビでも報道されて、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。
当日は30℃を超える気温のと強く照りつける日差しの中で20名以上の
親子の皆さんにお越しいただきました。ありがとうございました。
なお、今回の講師は熊本県松橋収蔵庫の國本さんと迫田さんです。
昨年の市民講座の際にもお世話になりました。
さて今回はムクロジという植物(天草ではムクリュウといいます)の種皮を使います。

これがムクロジの実です。
ちなみに中の種は羽つきの羽の先端部分になります。
これは皮にサポニンという物質が含まれていて、
水の中で揉みほぐしていくと石鹸のように泡立ちます。
ちなみにサポニンが語源となっているのが「シャボン」という言葉です。
江戸時代にはムクロジの種皮を溶かしていろいろなモノを混ぜて
現在のシャボン液のようにしてシャボン玉遊びをしていたそうです。
混ぜていたものとしては、タバコや里芋の茎(イモガラ)などなど…と
粘り気を増すものを入れていたんだとか。
今回は子どもたちが参加するのでタバコは使わず、
イモガラは季節的にまだなので、現在市販されている
洗濯用ノリ(ポリビニルアルコール)を混ぜて試してみることに。
加減については子どもたちそれぞれに考えてやってもらいました。
しかし、なかなかうまくできませんでした。現在のシャボン玉のように、綺麗なものはあまり出来ませんでした。
何かしらのポイントというか、「丁度いい塩梅」があるのでしょうが
今回はそれを見出すことは難しかったようです。
さてお次は。
このムクロジを用いて洗濯をしました。しかもタライと洗濯板を使って、です。
これは当館の資料ではなく、松橋収蔵庫の方に持ってきていただきました。
いわく「ホームセンターでもまだ売ってるよー」とのことです。
確かにどこかのホームセンターで見たことがあるような気が。
ただ、木の洗濯板がまだあるのは知りませんでした。だいたい見かけるのは
青とかピンクとか色付きでプラスチック製のモノなので…。
実際実家にあったのは青のプラスチック製でした。
ちなみに調べてみたらアマゾンや楽天といった通販サイトでも扱っているようです。
ちょっとびっくり。
この洗濯板という道具は日本のものではなく、明治期に輸入されたことが始まりのようで、
石鹸が一般的に使われるようになった明治の中頃から普及していったそうです。
それまではどのような方法で洗濯が行われていたかというと、足踏み洗とか
(イメージとしては『となりのトトロ』の洗濯シーン)、揉み洗いをしていたようです。
そして洗濯の仕方は日本人が着るものと密接に関係しています。
例えば、中世(今から500年近く前)は麻やシナといった植物が服に用いられていたため、
平らな石の上に洗濯物を乗せて足踏み洗をしていたそうです。
繊維も丈夫なため、このような洗い方でも衣服に影響が出ることは少なかったようです。
また絹物は足踏みではすぐにダメになってしまうので、タライで揉み洗いをしたようです。
ところがその後、木綿が普及していきます。木綿は麻に比べて柔らかく着心地がいい素材です。
しかしその分体に密着してしまうので汚れもつきやすくなります。
だからといって、麻のように力強く踏んづけて洗ってしまうとぼろぼろになります。
そこで盥で洗うようになりました。また汚れが落ちやすいように灰汁やサイカチの実、
そしてムクロジの実など弱アルカリ性のものを用いるようになったとされています。
洗濯板自体は現在は一人暮らしの衣類洗濯とか、おむつ用とかに使われているようですね。

出番待ちの洗濯板withたらいの面々。

洗濯板の使い方を説明してもらいます。
使ったことがない道具を前にみんな真剣です。

1人につきムクロジの実1個~2個をもらい、
洗濯物(手拭)にくるんで洗濯板にこすりつけます。
ゴシゴシと擦りつけていくと…

このように泡立ちます。
その後綺麗にすすいで干せば、洗濯終わりです。
ここは今も変わりません。
当日は非常に乾燥していたので、手拭はすぐに乾きました。
最後に、現在のシャボン玉づくりをみんなでしました。

こんな大きなものまで用意していただきました…が、
風が多少あってなかなか出来ませんでした。残念。
ちなみに資料館のスタッフ(大人)も参加者に混じってシャボン玉とばしました。

出番終わりの洗濯板withたらいの面々。乾燥中。
全行程が終わったら3時になってました。
1時間半皆楽しみながらできていたようです。良かった良かった。
資料館としては久々の(何年ぶりなのかはちょっと調べないとわかりません)
「せ」としては初めての講座の開催でしたが、非常に勉強になりました。
講座の運営だけでなく、企画もこれから自分たちでできるように頑張っていこうと思います。
なお、8月の講座は23日(木)に開催します。
熊本市立熊本博物館の西田先生を講師にお迎えして、牛乳パックカメラを作ります。
いったいどんな写真が撮れるのでしょうか。楽しみです。

お疲れ様でした。